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論文

Irradiation growth behavior and effect of hydrogen absorption of Zr-based cladding alloys for PWR

垣内 一雄; 天谷 政樹; 宇田川 豊

Annals of Nuclear Energy, 171, p.109004_1 - 109004_9, 2022/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:76.47(Nuclear Science & Technology)

In order to understand the dimensional stability of the fuel rod during long-term use in commercial LWRs, an irradiation growth testing in the Halden reactor of Norway was conducted on various fuel cladding materials including the improved Zr alloy. In this paper, the effect of hydrogen, which was absorbed in the cladding tube due to corrosion, on the irradiation growth behavior was evaluated. Comparison between the specimens with or without pre-charged hydrogen revealed that the effect of hydrogen absorption, accelerating irradiation growth, became significant when the hydrogen content exceeded the hydrogen solubility limit in the corresponding irradiation temperature. Analysis based on this understanding derived growth acceleration effect (0.06$$pm$$0.01)%/100 ppm, whose denominator is defined as the amount of absorbed hydrogen involved in hydride precipitation under irradiation as a relevant parameter.

論文

核燃料サイクルおよび福島第一原子力発電所廃炉への適用を念頭としたレーザー誘起ブレークダウン分光と関連分光技術

若井田 育夫; 大場 弘則; 宮部 昌文; 赤岡 克昭; 大場 正規; 田村 浩司; 佐伯 盛久

光学, 48(1), p.13 - 20, 2019/01

レーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)や関連技術である共鳴吸収分光の原子力分野での応用について紹介する。放射性物質を多く含有した次世代低除染MOX燃料への適用や、福島第一原子力発電所の損傷炉内といった高放射線・過酷環境における燃料出渕のその場サーベランスにおいては、光ファイバーを活用したLIBS技術や共鳴吸収分光技術は、遠隔分析手法として最も有力な手法の一つとして期待されている。これらの技術の基本及び性能について現状を紹介し、LIBS技術などの原子力分野への適用についてレビューする。

論文

Characterization of F$$^{+}$$-irradiated graphite surfaces using photon-stimulated desorption spectroscopy

関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.

Surface and Interface Analysis, 38(4), p.352 - 356, 2006/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:7.13(Chemistry, Physical)

部分電子収量(PEY)法と光刺激イオン脱離(PSID)法とを組合せた新しいX線吸収端微細構造(NEXAFS)分光法の開発を行った。その開発された検出器を用いてF$$^{+}$$イオン照射により表面修飾を施したグラファイト最表面における結合配向を調べた。PEY法により測定されたフッ素1s内殻励起準位の角度依存NEXAFSスペクトルには大きな偏光角度依存は認められなかった。それに対し、飛行時間質量分析法によりF$$^{+}$$イオンを検出し、その収量を縦軸とするNEXAFSスペクトルを得た。F$$^{+}$$イオン収量スペクトルは吸収スペクトルと異なり=C-Fサイトに由来する$$sigma$$*(C-F)励起において強度増強された。またそのピークのみピーク面積が顕著に偏光角度に依存した。イオン脱離と二次電子放出のそれぞれの観測深さを見積もり考察を行った。イオン収量XAFSは表面敏感であり、電子収量XAFSはバルク敏感であると結論した。またH$$^{+}$$イオンやF$$^{+}$$イオンの収量XAFSスペクトルも表面構造や解離・脱離過程に関して有用な知見を与えることもわかった。

論文

Viscosity and density measurements of melts and glasses at high pressure and temperature by using the multi-anvil apparatus and synchrotron X-ray radiation

大谷 栄治*; 鈴木 昭夫*; 安藤 良太*; 浦川 啓*; 舟越 賢一*; 片山 芳則

Advances in High-Pressure Technology for Geophysical Applications, p.195 - 209, 2005/09

本論文は第3世代放射光SPring-8でのX線ラジオグラフィーと吸収法による高温高圧での珪酸塩融体とガラスの粘性及び密度測定技術についてまとめたものである。X線ラジオグラフィーその場観察による落下球法は、珪酸塩融体の粘性を高温下で6GPaを超える圧力まで測定することを可能にした。われわれは粘性測定の実験技術の詳細と、アルバイトやジオプサイド-ジェダイド系などの幾つかの珪酸塩の測定結果を紹介する。X線吸収法が、バサルトガラスや鉄ナトリウム珪酸塩ガラスの高温下で圧力5GPaまでの密度測定に適用された。これらのガラスの密度測定の結果は、この方法が高温高圧での珪酸塩融体の密度測定に有用であることを示している。

論文

Substitution effect on orientation of organosilicon compounds (CH$$_{3}$$)$$_{3}$$SiX (X = F, Cl, Br, I, NCO) as studied using NEXAFS spectroscopy

関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.*; Uddin, M. N.*

Journal of Physics; Condensed Matter, 17(36), p.5453 - 5466, 2005/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:6.21(Physics, Condensed Matter)

ハロゲン置換,NCO-基置換した有機シリコン化合物について、その凝集試料のSi K吸収端近傍におけるX線吸収スペクトル(NEXAFS)測定とその偏光依存性測定を行い、その電子状態及び分子配向性、特に配向性が発生する機構を明らかにした。凝集表面において分子間の双極子-双極子相互作用により反平行配置を取りやすく、それが系全体の平均配向として現れること、正四面体型分子に近い構造の場合ほど最密充填構造をとり水平配向度が高くなる傾向があるなどのことが明らかとなった。また、スペクトルの蒸着速度依存性測定から動力学的要因によっても分子軸配向が影響を受けることを明らかにした。

論文

High-pressure induced structural changes in metastable Ge$$_{2}$$Sb$$_{2}$$Te$$_{5}$$ thin films; An X-ray absorption study

Fons, P.*; Kolobov, A.*; 富永 淳二*; 片山 芳則

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 238(1-4), p.160 - 162, 2005/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:41.01(Instruments & Instrumentation)

超高分解能(SR)メディアは通常のDVDメディアより面積あたりの記憶密度を10倍まで引き上げることができる。SRはすでに実現されているが、主要な光学記憶要素であるGe$$_{2}$$Sb$$_{2}$$Te$$_{5}$$(GST)の構造及び電子状態の外的摂動による変化のさらに深い理解が強く要求されている。SRディスクの記録では、気泡の生成がおき、それがGST層に強い応力を与える。この論文で、われわれはほぼ静水圧的(0-10GPa)な圧縮応力によって誘起されるGSTの準安定結晶相の構造変化のXAFSについて報告する。解析によって、常温での歪んだ岩塩構造によるGe-Te結合長の分裂は、圧力6GPaまで小さいがゼロではない値へと減少することがわかった。この結果が、提案されている強誘電的カタストロフによるスーパーレンズ読み取り機構に対して持つ意味を議論する。

論文

Synchrotron radiation photoabsorption and photoemission spectroscopy for thermal-induced reoriented Si polymer

Nath, K. G.; 下山 巖; 関口 哲弘; 馬場 祐治

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 144-147, p.323 - 326, 2005/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:27.33(Spectroscopy)

放射光を使った光電子分光法とX線吸収分光法を用い、ポリジメチルシランポリマー{PDMS, [Si(CH$$_{3}$$)$$_{2}$$]$$_{n}$$}の電子状態と分子配向に対するレーザー加熱による効果を調べた。試料は高配向焼結グラファイト基板上にPDMS粉末を担持したものである。Si 1s励起のX線光電子分光測定及びSi-1s X線吸収端微細構造(NEXAFS)測定ともにアニーリングにより電子状態変化が起こるという結果が得られた。さらに角度依存NEXAFS測定を行った。その結果、アニーリング前には分子鎖はランダム配向であったのに対し、アニーリングにより生成した薄膜には強いSi-Si分子鎖配向が生じるという現象が見いだされた。

論文

Characterization of rust layer formed on Fe, Fe-Ni and Fe-Cr alloys exposed to Cl-rich environment by Cl and Fe K-edge XANES measurements

小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎

Materials Transactions, 46(2), p.329 - 336, 2005/02

 被引用回数:28 パーセンタイル:80.32(Materials Science, Multidisciplinary)

少量のクロムを含む従来型耐候性鋼の耐食性は、塩分飛来環境下では著しく減少する。そのため合金元素としてニッケルを添加した耐候性鋼が、塩分飛来環境下での使用に耐える新型鋼材として注目される。このような耐候性鋼の保護性さび層の構造を知る手がかりとして、宮古島で大気暴露した鉄,鉄ニッケル合金,鉄クロム合金の各試料片の表面に生成したさび層の分析を放射光を用いたCl K-XANES, Fe K-XANESによって行った。Fe K-XANESスペクトルをパターンフィッティング解析することで、さび層の主要構成成分であるゲーサイト,アカガネイト,レピドクロサイト,マグネタイトの組成比を求めることができた。いずれのさび試料についても最も組成比の高い成分はアカガネイトであり、しかもFe-Ni合金のさび中のアカガネイト組成比はFe-Cr合金さび中のそれよりも高い結果となった。一般にアカガネイトは鋼材の腐食をより進行させるということを考えると、塩分環境でより耐食性が高いはずのFe-Ni合金でさび中のアカガネイト量が多いことは意外である。両者のさび中のアカガネイトが質的に異なるものであり、Fe-Ni合金さび中のアカガネイトは腐食の進行に関与しないと考えられる。一方、さび層のCl K-XANESスペクトルは人工育成アカガネイトのそれと極めてよく似ているが、主吸収ピークの立ち上がりにアカガネイトのスペクトルにはないショルダーピークが見られることから、さび層はアカガネイト以外にも何らかの塩化物を含んでいる。幾つかの参照用塩化物試料とスペクトルを比較したが、さび中の塩化物を特定するには至っていない。しかしこのことはClが直接CrやNiなどの添加合金元素と結合していないこと、したがって金属塩化物を生成することにより添加合金元素の耐食性に関する役割を阻害するものではないことがわかる。ショルダーピークは合金元素の添加量がそれぞれある値より低いときにのみ現れており、この塩化物の生成プロセスと鋼材の腐食率との間に関連性があると考えられる。

論文

Cl K-edge XANES spectra of atmospheric rust on Fe, Fe-Cr and Fe-Ni alloys exposed to saline environment

小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎

Materials Transactions, 45(12), p.3356 - 3359, 2004/12

 被引用回数:10 パーセンタイル:53.05(Materials Science, Multidisciplinary)

耐候性鋼中の添加合金元素であるNiやCr、環境中の腐食イオンであるClが耐候性鋼の耐食性に及ぼす働きを調べるために、飛来塩分量の多い試験場で大気暴露した純Fe,Fe-Ni合金,Fe-Cr合金から表面さび層を採取し、そのCl K吸収端XANESを放射光を用いて測定した。二元合金表面のさびのXANESスペクトルには吸収端近傍にショルダーピークが現れる。現時点でこのピークに対応した塩化物は特定できていない。そのピーク強度は暴露試験材中の合金元素の種類と量に依存するが、ピーク位置は一定であった。このことからさび中のClイオンは添加合金元素と直接結合しているのではないことがわかった。

論文

EPR studies of 5-bromouracil crystal after irradiation with X rays in the bromine K-edge region

横谷 明徳; 高倉 かほる*; 渡邊 立子; 赤松 憲*; 伊藤 隆*

Radiation Research, 162(4), p.469 - 473, 2004/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:10.06(Biology)

DNAの放射線増感剤の一つである、5-bromouracilの単結晶に対するX線吸収スペクトルの測定を、水平面内に直線偏光した放射光を用いて、透過法により13.41から13.50keVのBrK吸収端領域で行った。その結果、4つの共鳴ピーク構造が観測された。これらのピークの相対強度は、X線の入射方向と平行にした結晶のb-c面の法線に関する回転に強く依存した。分子軌道計算により、これらのピーク構造はBr-C結合の反結合分子軌道への励起及び形状共鳴に由来することが示された。観測されたX線吸収の異方性は、これら分子軌道の角度依存性に由来すると考えられる。

論文

Characterization of carbon films on the Japanese smoked roof tile "Ibushi-Kawara" by high-resolution soft X-ray spectroscopy

村松 康司; 元山 宗之*; Denlinger, J. D.*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(10), p.6551 - 6555, 2003/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:28.14(Physics, Applied)

軟X線発光・吸収分光法により、いぶし瓦表面炭素膜の化学状態を分析した。その結果、この炭素膜は基本的にカーボンブラックと同様なsp2炭素からなるものの、その半分は粘土基板にほぼ平行な層構造をもち、残り半分の炭素は非晶質構造をもつことがわかった。いぶし瓦の光沢色はこの層構造成分に起因し、耐久性は非晶質構造に起因することが示唆された。

報告書

高温ヘリウム漏えい箇所特定システムの開発,3; 放射線センサの開発(共同研究)

坂場 成昭; 中澤 利雄; 川崎 幸三; 浦上 正雄*; 最首 貞典*

JAERI-Research 2003-006, 65 Pages, 2003/03

JAERI-Research-2003-006.pdf:2.89MB

高温ヘリウム漏えい箇所特定システムの開発の最終段階として、小規模漏えい検知のための放射線センサを開発した。本研究では、漏えいしたヘリウムガス中に含まれるFPから漏えいを検知する方法に加え、微小な漏えいを検知するため、空気とヘリウムガスの放射線の阻止能差により漏えいを検出する新しい検出法(アクティブ検出法)を開発した。開発したアクティブ検出法では、微小漏えいとして想定した漏えい量0.2cm$$^{3}$$/sを、最短10分で検出可能であることが明らかとなった。

論文

Fragment-ion desorption from sulfur-containing amino acids by localized core-level excitation

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖

Surface Review and Letters, 9(1), p.77 - 83, 2002/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:26.08(Chemistry, Physical)

生体分子に対するX線照射効果を分子レベルで明らかにする目的で、イオウのK殻(S 1s)付近のエネルギーの放射光軟X線を固体ペレット状のアミノ酸(シスチン,システイン,メチオニンなど)に照射した時のX線吸収スペクトル及び分解,脱離イオンを調べた。いずれの分子においても、内殻励起後の二次電子による分解,脱離効果は小さく、イオウ1s電子の内殻励起による直接解離により分解イオンが表面から脱離することがわかった。またジスルフィド結合(-S-S-)をもつシスチンでは、S 1sからS-S-結合部の反結合性シグマ軌道への共鳴励起により、高い効率でS+イオンが脱離することが明らかとなった。これらの結果から、生体分子へのX線照射による分解、脱離に関しては、内殻軌道から価電子帯の反結合性軌道への共鳴励起が極めて重要な効果を与えることが明らかとなった。

論文

Reparability of lethal lesions produced by phosphorus photoabsorption in yeast cells

宇佐美 徳子*; 横谷 明徳; 石坂 昭三*; 小林 克己*

Journal of Radiation Research, 42(3), p.317 - 331, 2001/09

 被引用回数:8 パーセンタイル:28.35(Biology)

リン原子のX線吸収により酵母細胞中に生じるDNA損傷の特性を、リンK殻のX線共鳴吸収波長(2153eV)及びこれよりも低エネルギー(2147eV)の単色化した放射光軟X線を用いて調べた。DNAの2重鎖切断(dsb)の相対修復率は、温度感受性dsb修復欠損突然変異株(${it rad 54-3}$)及び野生株を用いて測定した。${it rad 54-3}$に生じた損傷のうち修復された割合、すなわち${it RAD 54}$経路により修復され得るdsbの相対収率は、リンK殻X線共鳴吸収により影響を受けなかった。野生株に生じた損傷の修復に関しても、照射後ただちに培養した細胞と非栄養培地中で80時間保持した後に培養した細胞のそれぞれの生存率を比較することで調べた。液体保持回復処理を行った細胞の生存率の回復は、照射したX線のエネルギーに依存した。これらの結果は、リンの内殻X線吸収によりDNA中に修復され難い損傷が生じるが、その割合は小さいことを示してる。

論文

Wavelength dependence of excimer laser irradiation effects on ethylene-tetrafluoroethylene copolymer

浜田 祐二*; 河西 俊一; 西井 正信; 杉本 俊一*; 山本 忠史*

Japanese Journal of Applied Physics, 33(8), p.4764 - 4768, 1994/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:50.63(Physics, Applied)

真空中および空気中において、室温でエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)に3波長のエキシマレーザー光(ArF:193,KrF:248,XeCl:308nm)を照射し、誘起される化学変化を紫外・可視吸光光度法、X線光電子分光法などを用いて調べ、その波長依存性について検討した。その結果、真空中、空気中いずれの雰囲気下でも、ArFレーザー光照射によってETFE中にジエンが生成し、KrF,XeClレーザー光照射では炭化反応が起こることがわかった。このArFレーザー光照射によるジエンの生成はレーザー光強度に比例し、1光子反応で起こり、またKrF、XeClレーザー光照射による炭化反応はレーザー光強度の3~5乗に比例する多光子反応であることがわかった。このようにETFEにおいて、レーザー光照射にともなう光化学反応過程が照射波長依存性を示すことを明らかにした。

論文

Resonant auger-decay process in solid SiO$$_{2}$$ at the Si 1s edge

馬場 祐治; 佐々木 貞吉; 山本 博之

Physical Review B, 49(1), p.709 - 711, 1994/01

 被引用回数:47 パーセンタイル:86.42(Materials Science, Multidisciplinary)

放射光により、SiO$$_{2}$$のSi 1s軌道電子を励起した際に発生するSi KL$$_{2,3}$$L$$_{2,3}$$オージェ電子スペクトルを測定し、以下の結果を得た。1)Si 1sから伝導帯への共鳴励起により発生するオージェ電子(共鳴オージェ電子)は、Si 1s軌道電子のイオン化により生じるオージェ電子(ノーマルオージェ電子)に比べ1~8eV運動エネルギーが高い。2)共鳴オージェ電子の運動エネルギーは、照射する放射光のエネルギーに比例して高エネルギー側にシフトする。これらの結果は、励起された電子がオージェ遷移の間、スペクテーター電子として伝導帯内に留まり、Si 2P軌道から放出されるオージェ電子と相互作用することを示している。このような共鳴オージェ電子のエネルギーシフトは、内殻正孔の遮蔽効果の大きい半導体(Si,SiC)では観測されないことから、バンドギャップの大きい絶縁体(誘電体)特有の現象と考えられる。

論文

KLL resonant auger electron emission from silicon compounds in solid phase

馬場 祐治; 山本 博之; 佐々木 貞吉

Surface Science, 307-309, p.896 - 900, 1994/00

 被引用回数:29 パーセンタイル:83.34(Chemistry, Physical)

固体シリコン化合物(Si単結晶、SiO$$_{2}$$、SiC)にSi1s近傍の放射光を照射し、内殻軌道から外殻の非占軌道への共鳴励起に伴うオージェ電子スペクトルを測定した。SiO$$_{2}$$から放出されるSiKL$$_{2,3}$$L$$_{2,3}$$オージェピークは、放射光のエネルギーがSi1s$$rightarrow$$Si3p共鳴吸収近くになると、終状態が+2価のノーマルオージェ電子と、終状態が+1価の共鳴オージェ電子の2本に分裂することを見出した。共鳴オージェ電子のピーク位置は、照射する放射光のエネルギー増加に比例して高エネルギー側にシフトする。一方、Si単結晶、SiCでは共鳴吸収近くの励起エネルギーにおいてもオージェピークの分裂は認められなかった。このような共鳴オージェ過程の差異について、非占軌道のエネルギー分布や価電子による内殻正孔のエネルギー緩和過程等との関連において議論した。

論文

Surface X-ray-absorption fine structures of SiO$$_{x}$$ (0$$<$$x$$<$$2) and SiN$$_{x}$$ (0$$<$$x$$<$$4/3) produced by low-energy ion implantation in Si(100)

馬場 祐治; 山本 博之; 佐々木 貞吉

Physical Review B, 48(15), p.10972 - 10977, 1993/10

 被引用回数:25 パーセンタイル:77.19(Materials Science, Multidisciplinary)

X線吸収端微細構造法(XANES法)により、非化学量論組成をもつSiO$$_{x}$$(0$$<$$x$$<$$2)およびSiN$$_{x}$$(0$$<$$x$$<$$4/3)の伝導帯を構成する非占有軌道の電子構造解析を行った。SiO$$_{x}$$ではSi 2p吸収端のXANESスペクトルはx≧0.2においてSiO$$_{2}$$に類似しており、O 1s吸収端のスペクトル構造はxの値に存在しない。このことからSiO$$_{x}$$層はシリコンに4個の酸素が配位したSiO$$_{2}$$層とSi層がアイランド構造をとり、その伝導帯は主としてSiO$$_{2}$$の軌道成分から成り立つことがわかった。一方、SiN$$_{x}$$ではSi 2p$$rightarrow$$3s(a$$_{1}$$)共鳴吸収ピークは、xの増加により、徐々に高エネルギー側にシフトするとともに、x$$>$$1.0においてN 1s吸収端領域にN 1sから原子状のN 2p軌道への遷移(ダングリングボードに相当)による鋭い共鳴吸収が認められた。これらの事実よりSiN$$_{x}$$ではシリコンに窒素原子がランダムに配位する構造をとることが明らかとなった。

論文

Infrared absorption spectrum of NaNO$$_{2}$$ single crystals after gamma-ray irradiation

下司 和男; 高木 豊

Japanese Journal of Applied Physics, 3, p.126 - 127, 1964/00

抄録なし

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